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『良かれと思って』がすれ違うとき ― 看護師長の部署間調整

『良かれと思って』がすれ違うとき ― 看護師長の部署間調整 看護 看護師管理職

師長という仕事にはいろいろな「調整」がついて回りますが、なかでも一番エネルギーを使うのは、自分の部署だけでは完結しない、他部署をまたいだ調整だと感じています。

他部署との調整をしている様子

困難を極める他部署をまたぐ調整業務

部署単位での調整は、個人同士のちょっとしたすれ違いを仲立ちするのとは、明らかに難易度が違います。
部署が変われば立場も事情も違う。こちらが良かれと思って進めようとすることが、相手にとっては「余計な負担」に見え、大きな壁を作られてしまうことがあるのです。

最近の出来事…医師からの業務改善提案

最近あったことなのですが。
ある提案がきっかけで、これまで特定の職種が担っていた業務の一部を、事務スタッフが代わりに担ってはどうか、という話が持ち上がったのです。

医師の業務改善提案は「わがまま」?師長の本音

狙いとしては、専門性の高い人がより専念すべき仕事に集中できるようになり、結果として全体の流れがスムーズになるはず、というものです。私自身も悪くないと考えていました。

ところが、いざ現場に下ろしてみると、思っていた以上の強い反発がありました。
日々の業務で手一杯のところに「新しいことをやってください」と言われると、それがたとえ将来的に楽になる話だとしても、まず反射的に拒否したくなる気持ちが先に立ってしまうようです。
しかも、それぞれの部署のそれぞれの都合や思惑が、複雑に絡み合い…。この件はいまも大きく前進しないまま経過しています。
しかし、私自身は「いずれ必要なこと」と考えており、近いうちに何らかの形で動かしたいと考えています。
ただ、今回のことで改めて痛感したのは、反発を招かないための根回しや準備の大切さです。

以前、やりとげた部署間の調整

以前、複数の部署が関わる大きな業務改善の中心になって動いたことがあります。
あのときは、まず上司にきちんと報告し、話を進めることへの了承を得るところから始めました。
次に、そのカギを握る部署の責任者に個別に相談しました。そして、その部署にとってのメリットを丁寧に伝え、一緒に動いてもらえるようお願いしていきました。
できないこと、疑問に思うことは一つずつ潰し、準備期間を数か月単位で持って、進めていきました。

それでも現場スタッフからの抵抗はありましたし、陰口を耳にして辛い気持ちになったこともあります。
それでも、理解して同じ方向を見てくれる協力者を一人ずつ増やしていったことで、最終的には前に進み完遂することができました。
不安を口にするスタッフに対して、「最初から完璧じゃなくていい。スモールスタートでやって、走りながら直せばいい」と助け船を出してくれた他部署の管理職の方。
今でも本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

1つの業務という山を登り切った看護師長を表現

調整業務をうまくいかせるには

今になって振り返ると、あのときうまくいった一番の理由は、「正しいかどうか」を説明することよりも先に、相手の部署が背負っている事情に耳を傾けていったことだったように思います。
忙しさの種類も、優先順位の付け方も部署ごとに違います。それを分かったつもりにならず、一つひとつ確認しながら進めたことが、結果的に協力者・理解者が増え、最後までやり遂げることが出来たのだと感じています。

今、なかなか前に進んでいない案件も、もしかするとまだその点が足りていないのかもしれません。
相手の立場に立って考えているつもりでも、実際にはこちら側の都合を先に説明してしまっていた場面があったのではないか、と自分自身を振り返っているところです。

管理職の仕事に「これが正解」という近道はないのかもしれません。
それでも、焦らず、諦めず、少しずつ根回しを重ねて、理解者・協力者を増やして、活動していきたいと思います。
同じように部署間の調整業務に頭を悩ませている方にとって、何か一つでも参考になる部分があれば嬉しいです♪

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