看護師を目指した理由
「なんで看護師になろうと思ったん?」
ときどき、聞かれることがあります。
改まって問われると、立派な志があったわけでもないし、ドラマチックなきっかけがあったわけでもない。でも、自分の中では明確な経緯があり、当時の思い等もよく覚えています。
せっかくなので、一度ちゃんと振り返ってみようと思います(^^)。

事のはじまりは、母のひとこと
私が「看護師」という仕事を意識したのは、母がきっかけでした。
母は、専業主婦でした。
専業主婦だった母は、私が小学生の頃、家計を支える為に働きに出る事となりました。
その際、手に職が無い彼女は仕事探しに非常に苦労したようです。そこで、一念発起して資格を取得し仕事に就いた——という、苦労を重ねてきており、資格がないまま働くことの大変さを、身をもって知っていた人でした。
また、独身時代は看護師を目指した事もあったようです。しかし、昔は看護師になるために存在した身長規定に引っかかり、断念した経緯がありました。
そんな苦労を重ねた母は、娘に同じ苦労をさせまいと強く思っていたようです。
ことあるごとに、「あなたは資格を取りなさい」「(資格をとるなら)看護師がいいんじゃないの」と再三声をかけて、すすめてきたのです。
将来の事を考えだす中学生の頃、母の再三の声かけの重みは全然わかっていませんでした。
でも「お母さんがそう言うから看護師が良いのだろう」くらいのぼんやりとした感覚で、看護師という職業を意識しはじめたのでした。
決定打になった、一冊の漫画
そんなぼんやりした看護師への興味が、はっきりとした憧れに変わったのは、一冊の漫画との出会いでした。
当時少年ジャンプに掲載されていた、看護師を主人公にした漫画がありました。
病院で日々色々あるすったもんだの中、患者さんと真っすぐ向き合い、優しく寄り添い一緒に笑い合う主人公の看護師の姿に、「看護師って、こんな素敵な仕事なのか。」私は純粋に憧れていきました。
そのため、看護師の仕事の大変な側面をあまり知りませんでした。
母のすすめの「手に職をつける」という現実的な動機と、漫画から得た「憧れ」という気持ちの動機。
この二つが重なり、看護師になる為の進路を歩んでいくことになったのです。
そして看護師の道へ
高校卒業後、私は看護学校へ進み、3年間学び、無事に看護師になりました。
書いてしまえばたった一行なのですが、看護学校の3年間も本当に必死でした。
勉強も実習も、想像していたよりずっと大変。「自分が看護師としてやっていけるのか」何度も思いました。
特に実習は、多くの人が言うように、辛い記憶です。事前学習と記録に悩まされましたし、実習先で味わうヒリヒリする緊張感など、今でも、鮮明に思い出せます。二度と戻りたくない期間です。
そして、その実習を乗り越えいざ看護師となってからも、人並ではありますが、色々苦労をしています。
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きっかけは全て「外」からだったけれど
こうして振り返ると、私が看護師を目指すきっかけとなったものは、母からのすすめと、漫画から得た憧れという、「外」から受け取ったものです。
自分の内側から湧き上がった看護師を目指す強い気持ちや使命感みたいなものは、正直ありません。
言ってしまえば、親が敷いた人生のレールに乗っかってきた人だと言えます。
でも、そのレールに乗って看護師として約20年。辛い事悲しい事もたくさんありましたが、喜びもたくさんもらいました。なので、看護師という仕事を選んでよかったと思っており、この職業をすすめてくれた母にとても感謝しています。
もし、若い時、全く違う別の道を選択していたとしても、結局看護師を目指していたようにも思うのです。

看護師としての歩みは続く。続けてこられた理由は、また次に。
仕事を始めるきっかけや動機が私のように立派でなくても、人は働くことはできます。
仕事を「続けていく」理由は、働き始めたきっかけとは、また別のところにある。看護師歴が長くなった今、それがよくわかります。
その看護師を「続けていく」理由については、また次の記事で書こうと思います。
私の支えになってくれている、ある患者さんのひとことの話です。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。



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