変化を起こす人がやって来た
先日、職場でこんな出来事がありました。
今年着任した医師が、次々と業務改善の提案をしてくれています。
その医師は、効率化された環境から来られたこともあってか、新しい職場でのやり方にもどかしさを感じることが多いようで、新しい物品導入やシステムの見直しなど、積極的に声を上げてくださっています。
そして今回の提案
今回の提案は、手術が決まった患者さんへの一連の指示出しを、あらかじめセット化し、事務のスタッフに委任するというものでした。
これまでは、手術・入院が決まれば医師が一から指示をすべて自分で出すやり方をとっていました。
その結果、次にやるべき業務まで後ろ倒しになり、悪循環に陥っていました。医師自身、だんだんイライラしている様子も見られました。
そんな状況下で出てきた提案です。
なのに、周囲からは「わがまま」「お坊ちゃんだから…」といった批判の声が聞かれるようになってきていました。

わがままとは何か
正直、私にはそのわがままという批判がピンときませんでした。
たしかに、現場で変わったことはたくさんあります。そのたびにマニュアルを作り直したり、他部署と調整したり……私自身も正直大変です。
でも実際、手術件数は増え、それに伴って周辺業務もスムーズに回るようになり、病院のメリットにもつながっています。効率化をすすめていくことのメリットがみんなにも反映されているのです。
それなのに、どうして「わがまま」と言われてしまうのか。
そもそもわがままって何でしょう?
言葉の意味もわからなくなり、調べてみました。

引用:国語辞典オンライン
わがままとは、周りへの配慮なく自分の思いだけを通すこと、となっています。
確かにその医師は、自分の思いや考えを通してはいるのですが、果たして周りに配慮していないかというと、決してそうではありません。
変えることで、全体の流れがよくなることを見据えて、動いているように私には見えます。
ただ、今までのやり方が変わって新たに負担が生じる人がいること、その医師だけが特別扱いに見えてしまっていることに、反発が生まれるのも、わからなくはありません。
そして国の制度としても
そして、医師の業務を他職種に移していく「タスク・シフト/シェア」は、実は国としても進めている方向性だということも、今回調べて分かりました。
定型的な指示を事務スタッフがあらかじめ決まったルールに沿って代行入力すること自体は、以前から制度上想定されている業務のひとつなのだそうです。
もちろん、何をどう指示するかという判断そのものは医師にしかできませんし、最終的な確認も医師が行う前提があってこそ成り立つ仕組みではあります。
今回の医師からの提案は、決して思いつきのわがままではなく、むしろ国の方針とも重なる、理にかなった効率化なんだと知りました。
変化を恐れたくない
私は常々、変化に対して批判するだけの人間にはなりたくないと思っています。
良い方向を目指せるものならば、変化をおそれず、その流れに乗っていきたいと考えています。
でも、ただ言いなりになっていることも、違う気がします。
今回提案のあった指示出しの代行には、リスクも想定されます。もし指示内容にミスがあった場合、代行した事務スタッフが責任追及の矢面に立たされてしまう可能性があるのです。
「あくまでも代行しただけ。内容は医師も承認しているもの」という立場がきちんと守れるよう、管理職の中での認識を統一し、体制を整えていく必要があると思います。
他にも、コストのこと、現場スタッフへの負担、想定されるリスクなど、管理職として考えるべきことはたくさんあります。自分の意見もきちんと伝えながら、スタッフが置いてけぼりにならないよう、各所に配慮して進めていきたいと思っています。

どうなるかわからないことが多いけど
この波に乗っていくことでどうなるのか、まだまだわかりません。
ただ、中間管理職として、良い方向に向かっていけるよう経営者サイドの目線も持ち、現場の目線も持ちながら姿勢でいたいと考えています。
もし今、職場で何か「変化」に戸惑っている方がいたら、その変化がどこを目指しているのか、少し立ち止まって見てみるのもいいのかもしれません。
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